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2020年 第1回 家庭教育講座 事後報告書

 

令和2年度 第1回家庭教育講座

『コロナ禍の学校生活はどうなっているの?』講演会 報告書

 

令和2年9月23日(水)、PTA成人教育委員会主催の第1回家庭教育講座を開催しました。

今年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、初めてZOOMでの開催となりました。

 

講師は、本校校長 中西先生、養護教諭 永留先生、栄養職員 春田先生の3名。

当日は事前に収録したものを、前半は午前10時~、後半は11時30分~の2回配信しました。

参加人数は、前半44名、後半11名、計55名でした。

 

またZOOM開催のアンケート結果から多数のご意見があり、YouTubeでの限定公開も行いました。

(10月30日~11月3日の5日間)

YouTubeの視聴再生回数は107回、視聴ユーザ数は38名でした。

 

先生方の講演内容は以下の通りです。

【中西校長先生】

1)保健管理

  • 学校再開時から継続して、朝教室に入る前に、検温・健康状態をチェックしている。
  • 感染予防では、石鹸での手洗いが最大の予防方法と考え、テレビ放送や学級で担任が話し、指導を行っている。共有のものを触った際は特に手洗いを促している。
  • 放課後職員が、児童が多く触れる場所(特にドアノブ、手すり、スイッチ等)を、消毒薬を使用して清掃している。7月からは、PTAのボランティアの方々にも協力していただいている。

 

  • 換気は、自然換気(窓を開ける)と機械換気(ロスナイ)を併用して行い、教室を空ける時は必ず、2方向の窓を開けている。
  • 校舎内では、児童・職員はマスクを使用。フェイスシールドは、今後安全性を確認して導入を考えている。
  • 熱中症対策として、登下校時と体育の際はマスクを外すことができる。また、こまめな水分補給をよびかけている。

2)学校生活

  • 今まで出来ていなかった活動を徐々に増やしていき、8月から「委員会活動」・「クラブ活動」、9月から「たてわり活動」を実施する。
  • 図書室の本も借りられるようにする。
  • 学校行事については、各行事の意義や必要性を確認し、学校行事を精選。今後状況をみながら判断していく。
  • オンライン授業については、来年度1人1台タブレットを使用できるように現在準備中。再度の臨時休業に備えてZOOMの活用。それに際して職員研修や動画配信の準備を行っている。
  • 子どもたちの状況把握については、アンケートや教育相談をして児童の心理的ストレスを把握してきた。我慢することのないよう、不安な気持ちを出せるように、発達段階に応じた感染予防に対する指導をこれからも工夫して行っていきたい。
  • 子どもたちの心のケアについて、個別に担任だけでなく、児童支援コーディネーターや養護教諭などの複数の目できめ細やかに対応していきたい。

3)新型コロナウイルスに感染した場合及び濃厚接触者に特定された場合の対応

  • 学校から保護者にメールを配信(臨時休業メール、学校再開等メール)
  • 一番懸念している事は、子どもたちの心のケア。校名が発表されることにより、個人が特定されたり、傷つけられたりすることのないよう、学校では最大限の配慮を行っていく。すべての子どもたちを学校と家庭が一緒に守っていくことが出来るようご協力をお願いしたい。

 

【永留養護教諭 保健室より】

(1)学校を休む時の目安と欠席した場合の学校における措置

  • 休む目安は、「あきらかな発熱」「咳などの風邪症状」がある場合。「子どもの様子が普段と違う」という場合などは大事をとって、自宅で休養し経過をみていく。不明な点は学校に連絡を。
  • 発熱等の風邪症状で欠席した場合は、今の時期は「出席停止」の措置をとる。その場合、登校許可書の提出は不要。

(2)上丸子小での感染予防対策

  • 保健室においても、毎日換気・消毒を行っている。
  • 発熱や体調不良の児童に対しては健康相談室を利用し、他の児童との接触をなるべく避けている。
  • 学校全体では、子ども同士の接触や密を避けるように、ソーシャルディスタンスの目印を昇降口・トイレ・水道まわりに貼ったり、壁にはマスク着用、手洗いの仕方、感染予防に関する掲示物を貼る。

(3)感染症予防で気を付ける事

  • 手洗い、マスク、水分補給、換気に加えバランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動、健康チェックを心がけていく。さらに大切なことは、『抵抗力を高める』事。そのために、基本的生活習慣の見直しや、身体を冷やさない、ストレスをためないようにしていく事が大切。

 

【春田栄養職員】

1)学校給食の役割

  • 明治22年山形県の小学校がはじまり。当時は栄養補給の給食から、現在は学校給食法の1つ、健康の保持・増進を目的としている。
  • 学校給食は、児童が1日に必要な栄養素のの栄養が摂取できるよう献立をたて実施。

2)川崎市の特徴

  • 統一献立、共同購入。食材はできる限り国産。補えない食材は、きちんと検査を行い安全な外国産を使用。
  • 給食費は、全額食材費に使用。

3)上丸子小の給食について

  • 本校は単独調理方式(自校方式)で行い、作業によって6部屋に分かれている。食材だけを移動できるように工夫されている箇所もある。手洗い場には蛇口がなく、センサーで石鹸、温水、アルコールスプレーが出るしくみになっている。調理前後に水質検査を行う。
  • 調理中30回ほど手洗い、消毒をする。エプロンにおいては、8種類に色わけしていて、各作業によって担当者がわかれている。
  • 万が一の為、調理前後の食材を専用冷蔵庫で2週間保管。児童の摂食30分前に校長先生が検食する。
  • すべての工程を書類に記入し、残食調査は国に報告。調理行程が正しく行われているか書類上でも確認。

 

学校での教育活動は、文部科学省のガイドラインや、衛生管理マニュアルをふまえて作成された川崎市の学校再開ガイドラインに順じて行っています。

改訂されるごとに、子ども達が安全で楽しい学校生活が送れるよう、また子ども達の成長を見据えて先生方が一生懸命取り組まれていることがよくわかりました。

 

講演の最後には、保護者の皆様から事前にいただいた質問に、校長先生より回答をいただきました。

Q:コロナ禍でストレスを抱える子どもへの対応は?

A: ①頭ごなしに言うのではなく、今なぜそれが必要か理由や方法を一緒に考える。

②不安はためずにだせるように、話をよく聞き、寄り添ってゆく事が大切と考えている。

Q:コロナ対策からの副次的な効果は?

A: ①前向きで給食を食べているので、集中でき、残す量が少なくなった。

②書く力が伸び、書いたものを読みあい、交流する力がのびた。

③ZOOM利用により、遠隔の人と交流が可能に。

④朝の健康チェックをする事で、担任と子ども達の信頼関係がより築かれている。

 

講演後のアンケートでは、

【講座の感想】

  • 今、まさに知りたいと思っていた内容です。お話や写真でわかりやすかったと思います。よい機会をいただきましてありがとうございました。
  • 内容がわかりやすく、事前に送った質問の回答も盛り込んであったので良かったです。
  • 学校の様子やコロナ対策がよく分かり、給食の調理についても詳しく知ることが出来てとても良かったです。養護の先生もデータを示してくださったり、全体を通して良い内容でした。校長先生がコロナの中でも前向きに取り組まれていて、子供たちが息苦しくなく学校生活を送っている様子が分かり安心しました。先生方のご意見として、コロナの中でも逆に良かった点を聞けたことも良かったです。
  • 学校生活がどのように送られているのか、また先生方の対応がわかって良かった。

 

【ZOOMでの開催に関して】

  • 場所を選ばず、前後の時間調整が不要で助かります。
  • 来校して聞くのとなんら変わらなし、密にもならず、安心出来た。
  • 普段フルタイムワークのため、平日午前の対面開催だとまず参加は難しかったですがオンライン開催としていただき参加が叶いました。
  • YouTubeの限定公開や、PW付きで学校HPにURLを掲載するなどすれば、今回の講座時間帯にどうしても視聴できない方々も視聴できるのではないかと思いました。力作でしたのに参加者が少なく(初回は47名と表示されているのを拝見しました)、子供たちも家族と一緒に観ることができれば、家庭内でも情報を共有できて、良いのではないかと感じます。

 

等、貴重なご意見感想をいただきました。アンケートに回答して下さった皆様ありがとうございました。

今回の講演は、ZOOMで初めての開催、そして学校の先生方にお話いただきました。

お忙しい中、ご協力下さり感謝いたします。

成人委員会としては、今後もより多くの保護者の皆様が、参加できる講座を考えていこうと思います。